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居心地のよい空間づくり

照明と健康の関係

 

1. 睡眠と光の関係
2. 目にダメージを与える光
3. ブルーライトはうつ病予防にも

古来、私たちの祖先は、太陽や火など自然及びそれに近い光と生活を共にしていました。朝日とともに起きて日中を過ごし、夜は活動をやめて火の光で過ごしていたのです。
しかし、照明技術の発達によって、現代では夜でも昼間と紛うばかりの明るい光で過ごせるようになりました。しかしながら、火ともに歩み出した25万年の歴史から比べると、この夜の煌々とした灯りは、たったの130年ほどの歴史しかありません。
この生物学的な長さからいうと、一瞬とも言えるほどの短期間で起こった変化は、私たちの健康にはどのような影響が出ているのか、照明を作っている私たちは、その影響について可能な限り注意していく必要があると考えています。

1. 睡眠と光の関係

医学が進歩した現代でも、健康になるためには「バランスの良い食事」「適度な運動」「質の良い睡眠」が最も重要とされています。
このなかでも、「質の良い睡眠」には「光」が大きな影響を与えています。なぜなら、朝と夜の光によって、睡眠の質が左右されると言われているからです。

私たちの体内には、概日リズム(サーカディアンリズム)という約24時間周期の体内時計が備わっています。これは、睡眠や覚醒のサイクル、ホルモン分泌、体温、血圧など体調を維持する機能に密接に関わっており、健康とは密接に関係していると言われています。
しかし、概日リズムは24時間ぴったりではなく、25時間周期であったり、人によってズレが生じたりしているため、毎日強制的に調節する必要があります。その調節をしてくれるのが、朝の強い太陽光に含まれる大量の白色光であり、ブルーライトです。つまり、朝日を浴びることによって、私たちは時差ぼけのような状態にならずに毎日生活することができていると言えます。

朝日を浴びてから14時間くらい経つと、私たちの体にはメラトニンというホルモンが分泌されます。これによって副交感神経が優位になり、眠りにつきやすくなるため、眠りホルモンとも呼ばれています。
しかし、メラトニンは強い光を浴びると分泌が抑えられる性質があるため、夜にスマートフォンやテレビ、白色の照明などからブルーライトを浴びると、メラトニンの分泌が邪魔されてしまうのです。したがって、夜も明るい光に囲まれて生活を送っていると、なかなか寝付けず、睡眠の質を下げると言われています。

また、眠るときはなるべく真っ暗にした方が良いとされています。なぜなら、人間は目を閉じていても光を感知することができるからです。これは目の網膜にあるメラノプシンという細胞が、光を感知して体内時計を調節しているためだと言われています。メラノプシンは光の中でも、青色の光に強く反応するため、夜にブルーライトを感知すると体内時計が乱れてしまうのです。
しかし、真っ暗だと眠れないなど、不安を感じるという方もいるかと思います。そういった場合は、ブルーライトの少ない暖色系の優しい光を、なるべく目に直接入らない位置に置くことがおすすめです。

2. 目にダメージを与える光

目にダメージを与える光として代表的なのが、先ほども登場したブルーライトです。現代では、ほとんどの人が仕事でパソコンを使用し、日常生活においてもスマートフォンやテレビ、ゲームなどを使用しています。そのため、ブルーライトを目に長時間入れることが多くなり、目へのダメージは蓄積されていると考えられます。

ブルーライトとは

ブルーライトは、太陽光・スマートフォン・パソコン・テレビ・白色蛍光灯・白色LEDなどの人工光から発せられている、青色の波長を持つ光のことです。青色の光は紫外線に最も近く、他の可視光に比べ強いエネルギーを持っているため、他の光に比べて目を疲れさせやすいとも言われています。


▲ブルーライトは紫外線に1番近い光であることがわかる。

さらに、ブルーライトは波長が短いため、散乱しやすい性質を持っています。これによって像がぼやけるので、常にピント調節をする必要があり、目が酷使されてしまうのです。これによって、パソコンやスマートフォンなどを長時間使用すると眼精疲労を起こしやすいと考えられています。そう言ったこともあり、ブルーライトカットレンズが推奨されたり、企業がVDT健診を行い従業員の健康管理をチェックしたりしているのです。


子供はブルーライトの影響を受けやすい

子供は水晶体が大人に比べて透き通っているため、光が目の奥まで届きやすく、ブルーライトの影響も大きく受けてしまうと言われています。なかでも、赤ちゃんは基本的に目線が天井を向いている状態なので、照明の光源が直接目に入りやすくなっています。そのため、赤ちゃんの目線の先に光源が来ないよう、特に気を付ける必要があるでしょう。

3. ブルーライトはうつ病予防にも

上の「目にダメージを与える光」では、目に良くない光としてブルーライトを挙げましたが、ブルーライトは一概に悪いというわけではありません。日中の太陽光に含まれるブルーライトは、うつ病を予防する効果があるとも言われています。なぜなら、精神を安定させるために不可欠なセロトニンという物質は、ブルーライトの明るい光を浴びることで分泌が活発になるからです。
そのため、冬場に日照時間がとても短くなる地域では、セロトニンが不足しがちで、うつ病の発症リスクが高いと考えられています。(これは冬季うつ病とも呼ばれています。)

光は私たちの身体や精神と密接に関わっています。健康的な生活を送るためにも、光の存在は無視できません。そして、常に照明を浴びていると言っても過言ではない現代の私たちは、最も身近な光である照明の存在を無視することはできません。

ここでは、上手に光(照明)と付き合うために、今すぐにできる簡単な方法を三つご紹介します。

1. 日中は太陽を浴びる。太陽光が弱くなる冬や天気の悪い日は、ブルーライトを多く含む白色の照明で過ごす。
2. 夜は睡眠を妨げない暖色系の照明で過ごし、眠るときは照明を消す(真っ暗にするのが不安な場合は、足元など直接目に入らない位置に暖色の照明を置く)。
3. スマートフォンやパソコンはなるべく長時間使用しない。休憩を挟むようにして、目を休ませる。特に夜は使用を控える。

今の光環境が良くないと感じている方は、是非この方法を試してみてください。少し意識してみるだけで、改善されるかもしれません。

LightBankではより良い光で皆様の健康を支えることを目指して、光の質にこだわった商品をつくっています。ご興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください。

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